講座について

描きながら考える
もっと自由になるためのエクササイズ

あなたの考える力をアップデートしよう。直感を信じよう。突拍子もない妄想をしよう。その直感や妄想を確信に至るまで磨き上げてゆけばよいのです。描きながら考えよう。わかっていることを描くのではなく、わからないことを描きながら考えるのです。もっと自由に。もっと大胆に。もっと楽しく。描けば見えてくる。描くことは夢実現の一歩なのです。

どんなことするの?

◎描くことを軸にした創造力開発の講座です◎

毎回、三分の二くらいは描く時間です。「描く」ことは、考えを深めたり、今までにない視点を見つけたりするための素晴らしい方法です。ですから、「絵」というと尻込みされる方が多いのですが、パワポで図解、いたずら描きくらいの感覚で大丈夫! ポイントは「感性」にあり。
月1回×6回の連続講座です。6回をひとつの流れとして構成していますので、ぜひ連続して受講していただきたいのですが、単発1回のみの受講も可能です(ただし5・6回目を除く)。
また、見学もできます(見学のご予約は必要です)。

図解から始めよう…図にするとわかりやすいのは誰でもご存じですね。まずは身の回りのことから始めて、段々と抽象度を上げていきます。
モチーフを描く…いつもとは異なる視点を提供します。五感をフル稼働させましょう。毎回異なる画材を使い、さまざまなアプローチをします。
テーマから描く…具体的なテーマだったり、抽象的なテーマだったり。
何も考えずに描く…こころを無にして画面に向かうことは、自分自身との対話でもあります。実はとてもここちよい時間だったりします。
感じたことを言葉にする…鑑賞ワークは毎回必ず行います。

それが何になるの?

◎めざしていること1…突破するちから◎

想像して、空想して、妄想して、創造する
描きながら「アタリマエ」を壊そう

「描く」ことはアタマを柔らかくします。何故なら、紙の上では何だってできるから。子どもの頃のお絵かきを思い出してください。とんでもない実現不可能なアイデアでも、絵にならば描くことは可能です。まずは思い切り大胆に、今を越える。常識を越える。「絵に描いた餅じゃしょうがない」という声が聞こえてきそうですね。でも、その無理難題をやめてしまうか、ちいさなちいさな一歩にするかはあなた次第。一度「アタリマエ」を壊してしまえば、アタマと心はもっと自由に、もっと軽やかに動き始めるでしょう。まずは小さな紙の上で、あなた自身の枷(ルール)を外すところから始めませんか。

◎めざしていること2…対話するちから◎

他者の異なる視点はいつだって刺激的
アートを媒介として対話しよう

人生においてもビジネスにおいても、答えは常にたくさん存在します。けれど、多くの選択肢があるにも関わらず、私たちはひとつの「正解」を求め過ぎているようです。「アート」には間違った答えがありません。同じテーマを描いても、表現者の数だけ異なる解答があります。全て正解。素敵なことですね。
そんな多様で多彩な他者との交わりは、いつでも未知なる体験。だって他人が何をどう感じてるかなんてわかりませんから。他人と関わることは面倒くさいですか、それとも刺激的と感じますか。アートを媒介とすれば、いつもとは異なる対話が生まれます。それは相手を受け入れることに繋がります。

◎めざしていること3…深く、ひろく、考えるちから◎

「描く」と「考える」は繋がっている
絵にすると見えてくる

誰かに話をしたり書くことによって、頭のなかが整理されるものですが、話すも書くも自分の内なるものをアウトプットすること。外の世界へ晒すことで、私たちはあらためてそれらを認識できる。「描く」という行為も同じです。
まだ言語化されていないものの中にこそ、面白いものが潜んでいます。もやもやした「未だわからない何か」をわからないままに描き、そして、そのわからない何かにあえて言葉を与えてみます。まだ言葉にもならないこころのなかの「何か」を、描くことで少しずつ浮かび上がらせるのです。
逆のセッションも行います。言葉によって私たちは意思疎通を行いますが、その言葉に逆に縛られてしまうこともあります。定義づけられ、さらに自分の思い込みを加えた言葉を、描くことでその意味を問い直します。描くことは、ものごとを深く理解する手立てのひとつなのです。

こんな方にオススメ

◎わたしは毎日新しいわたしを創る◎

この講座は、ビジネスパーソンを念頭に組み立てました。イノベーションを迫られる開発担当者、部署内の意思疎通に悩む管理者、常に経営の舵取りを考えるトップの方々などです。けれど、すぐに役立つノウハウをお伝えするものではありません。マニュアルやレシピにできないのです(マニュアルにしたとたん大切なことはこぼれ落ちてしまいます)。
アスリートにたとえれば、実践テクニックではなく基礎体力を鍛えるようなもの。創造力のための基礎エクササイズです。ですから、ビジネスパーソンに限らず、壁にぶつかっている方、現状を打破したい全ての方が対象ともいえます。
では創造っていったい何でしょう。新しいモノやコトを生み出すために、もっと自由に感じ考えることと「手は脳を拡張する」は考えます。私たちは、日々自分自身を、自分の人生を創っていると言ったら大袈裟でしょうか。

◎ごあいさつ◎

デザインの仕事は情報の見える化

グラフィックデザイナーとして30年余にわたり、企業のコミュニケーションデザイン—主に売るためのデザイン—に携わってまいりました。なぜ私は「手は脳を拡張する」講座を始めるに至ったかを少しお話しさせてください。

グラフィックデザインの仕事は「何をどう伝えるか」につきますが、その肝は「情報を感覚に置き換える」こと。理屈だけではこころは動きませんから。ただし、感性に訴える(その気にさせる)カタチを作り上げるには、そのなかみ(伝えるべき商品、サービスや企業)を深く深く理解する必要があります。
仕事の課程は、当該テーマについて深く考え整理する時間でもあります。デザイナーはわかったことをカタチにしているのではなく、カタチにしながら考えているのです。この会社の言いたいことって、こんな感じだろうか? それともこっちだろうか、と。カタチにするとわかりやすい。情報発信しやすいし、社内で共有もしやすい。「見える化」です。最終的なデザイン成果品だけでなく、この「見える化」であるデザインのプロセスを共有できないものかと常々思っていました。

芸術療法のひとつである「臨床美術」と出会ったことがひとつのきっかけになりました。あらためて私自身が「表現」に向き合い、専門家でなくとも「絵は描ける」ことを学んだこと。私はデザイナーとして、社長が言いたいことを社長の言葉の代わりにデザインしてきたことも再確認しました。そして、対外的な情報発信はプロに委ねるとして、社長が(いや社長でなくともどなたでも)描くことで考えを整理したり、内部のコミュニケーションに役立てることは可能だと確信したのです。

2020年初頭に体験会を開催しつつも準備不足で本講座を延期にしたところ、2020年春からの行動制限により、まる3年がたってしまいました。やっとやっと、スタートします。
描くこともデザインも、従来の領域を超えてもっと世の中のお役にたてると思っています。新しい挑戦です。どうぞよろしくお願いいたします。

2023年9月10日

株式会社アルファ・インプレス
代表取締役 デザインアクティヴィスト 徳山敦子
https://www.alpha-impress.com/

徳山敦子(とくやま あつこ)
1958年 東京生まれ。1981年 多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。デザイン事務所勤務を経て1987年に独立。CI、VI、ブランディングをはじめ企業の幅広いデザイン業務を行ってきた。2009年に芸術療法の「臨床美術」を学び、臨床美術士4級を取得。
趣味は猫と遊ぶこと。美味しいお酒と音楽、本。旅するような毎日が理想。